今日はスゲの会が皿ヶ嶺で観察会を行うので、地元の植物観察会メンバーが同行して案内役を務めることになっている。昨日は森の交流センターでスゲの発表会があり、その最後に我々の観察会主宰者のSさんと私が登場して、皿ヶ嶺の植物の説明やら私がネット上に作っている「皿ヶ嶺の植物図鑑」のPRをした。そして今日が観察会本番である。

昨夜は利楽で親睦会が有り(私は部外者だから不参加ですよ)サポートする我々観察会メンバーは利楽に集合。スゲの会は全国各地から会員が集合し、今日の参加者は約40人と聞いている。40台の車を連ねて行くのもどうかと言うことで適当に乗り合わせて、我々も含めて20台程度?で皿ヶ嶺に向かって出発。風穴の広い駐車場に全員の車を停める。

風穴の登山口付近で記念写真を撮るということで歩き出す。左手前の二人は立ち〇ョ〇ではない。もうあそこから観察が始まっているのである。


デジカメ時計=9時00分
あの大きな看板の前で記念撮影


デジカメ時計=9時10分
風穴のケシを覗き込む。

ここで早くも「さすが全国規模の観察会メンバーは違うなー」と思ったことは、ヒマラヤのケシの花を現地まで見に行った人がいること。


デジカメ時計=9時23分

私がこのケシの花の近くまで行ったときにシコクナベワリの話題になり、「この人が木下さんですよ」みたいに言われてびっくりした。シコクナベワリの学名は「Croomia kinositae」で木下と言う日本語が入っている。その学名に名前の入っている本人が目の前に立っている。生きていたのか(オイオイ、なんてことを)

イワネコノメソウを探している人が居たので場所を教えたり、シコクナベワリの実物を見たいと言う人も居て、私の記憶に有る場所まで案内すると、実をぶら下げているシコクナベワリを熱心に写していた。

ようやく風穴を離れて竜神平に向かって歩き始める。私は最後部を歩く係になっているのだ。


デジカメ時計=9時53分


駐車場を出てから小一時間が経過。これだけでもう今日の行動時間が予想出来そう(-_-;)

スゲの会メンバーが約40人で、我々地元メンバーが8人。だから数人ずつのグループ分けするのかと思ったら、何もなしで歩いているので、一緒に歩いているスゲの会の幹事さんに「グループ分けして、それぞれに一人ずつ我々が着くのかと思っていたら、そうじゃないんですね」と話しかけると「みなさん、それぞれのペースで歩くのでグループ分けする意味が無い。ペースが違うから自然に分かれて行くでしょう」みたいな返事だった。スゲの会ということになっているが、今日のメンバーにはスゲ専門、シダ専門、イネ科専門とそれぞれ居ると言うことで、観察対象がバラバラなので歩くペースもバラバラになると言うことなのかな? あとで分かったことだが年齢構成もバラバラなので、高齢者はどうしても遅くなるという当たり前の事実も判明した(-_-;)

これはただ単に私の興味で写したもの。スゲの会の観察対象ではありません。


イワガネソウかイワガネゼンマイか?
葉脈が網目になってないからイワガネゼンマイだ。
イワガネゼンマイ全景
ミヤマハハソ
チドリノキの実が目の前にぶら下がっている。


この実は下山時に標本として採集された
ヤマブキソウの実
ハシリドコロの実
ニシノヤマタイミンガサの大きな葉の上に乗っている白いのはアサガラの花弁
このシダの前で立ち止まって観察しているが私は何も聞いてない。今日は付き添いのガイド役なのである。でも裏返して観察してくれたおかげでこんな写真が撮れた。
上の写真のトリミング


胞子嚢の並び方が特徴的だね。これを見れば「これは〇〇シダだ」とすぐに同定できる人が世の中には居るんだろうなぁ。
サワルリソウ

3日前に天狗の庭で見たサワルリソウは真っ白だったが、ここのは少し色づいている
先日の我々の観察会でクロウメモドキと言われた木に白い花みたいなものがついている
その白いものがコレ。これが花???
コバンノキの雌花が有るかあとで確認しようと写真だけ撮っておく。家に帰ってチェックしたが雌花は見えない。


ところでこのコバンノキは直登コースの分岐付近にある。撮影時間は10時50分ごろ。12時までには竜神平に到着したいというのが出発時点の説明だったが、我々最後尾のグループにとってはもうそれは絶望的だ(-_-;)
ヒカゲミツバ
ヤマボウシを見上げる
サワグルミ

今年はサワグルミの花を見てないような気がする
クロイチゴ
イヌガンソク
は〜い、これがイワヤスゲですよと大きな声が聞こえる。これが今日のハイライト、これを見るために皿ヶ嶺で観察会を行ったと言ってもいいぐらい貴重なものらしい。愛媛県にしか無いと言われたが、私が思うに他の県にも有ると思うが、スゲの研究者は少ないので、なかなか報告が上がってこないと言うことなんじゃないかな?

ちなみにイワヤの意味は古岩屋。久万高原町の古岩屋近辺で発見されたからイワヤスゲとのこと。
これがイワヤスゲ


でも他のスゲと何が違うのか全然理解してない(-_-;)
観察会の様子


デジカメ時計=11時41分



これを過ぎたあたりから、もう竜神平まで行かず途中のベンチで弁当にしようと地元メンバーから声が聞こえ始める
上の写真で観察していたのはコレ


名前はそのうち思い出す(-_-;)


※6/12追加
ヒメシラスゲ
前の方から「これが典型的なケクロモジだ」との声が聞こえた。私もその典型的なケクロモジを写す。

何が典型的なのかと言うと、葉のサイズ、そして葉の両面に生えている毛。
結構大きな葉
表側の毛
上の写真のトリミング
裏側の毛
上の写真のトリミング


皿ヶ嶺にはただのクロモジは無いので、クロモジとの比較写真が撮れないのが残念
何か分からんけど花が咲いている。とりあえず写しとこう。
上の写真のトリミング


家に帰って写真をチェックして分かった。これはアオハダだ。でも本当はアオハダの決め手となったのは花ではなく、花の左奥に見えている短枝。
ホオノキの花は有るかな?
800mm相当の超解像ズームで撮影


あれはどう見ても花ではなく実だな。いつ花が咲いたんだろう?


デジカメ時計=12時1分

下界から12時のチャイムが聞こえてきた。帰りの飛行機を気にする夫婦がこの時点で下山することになった。


    続く





inserted by FC2 system