昨日は皿ヶ嶺の天狗の庭や風穴周辺を歩いて、今日は朝からそのレポートを作るつもりでいた。すると私の携帯がなっている。着信音が切れたのでかけ直すと「清家です」と言う。えー? 清家先生が私に一体何の用? 清家先生は白猪の滝の上に行きたいので、どんなコースが有るのか教えて欲しいと言う。私は「先生の車に乗せてくれるなら一緒に行って案内しても良いですよ」と言うと、「それは有難い。お願いします」と言うことになって、急きょ白猪の滝アドベンチャーコースの案内をすることになった。

待ち合わせが川内支所に9時半と言うことで、それに間に合うように我が家を出てコンビニでおやつを買い、川内支所に着いたら9時半を少し過ぎていた。すぐに清家先生の車がやってきた。助手席に乗り込み何故白猪の滝の上流に行きたいのか理由を尋ねる。

去年、白猪の滝で遭難事件が有り、女性が死亡するという痛ましい事件が報道されたが、その死亡した女性は20年ぐらい前まで清家先生と一緒に山歩きをしていたと言うのである。それで遭難現場を自分の目で確認したいと言うことだ。

車は白猪の滝の駐車場ではなく、もっと上がって公衆トイレ近くの少し広い路肩に停める。ここから白猪の滝に行き、滝の左岸の崖と呼ぶのがふさわしいような急傾斜の斜面を這い上がって、上下2段に見える白猪の滝の上の滝の滝口に行くコースだ。

白猪七釜
定点観測写真
あれっ? 立入禁止になっている。この前、凍結した白猪の滝を見に来たときは、こんなの無かったけど?

アドベンチャーコースに入るためにはこの立入禁止のロープの向こうに行かないといけない。
急斜面で第一、第二村人発見
清家先生はゆっくり慎重に上がって来る。年齢による体力の衰えと、体調も万全ではないと車の中で聞いていた。でもそんな状態でもかつての山仲間の遭難現場を見たいと言う強い思いが、この急斜面を上らせているようだ。
私が先に歩いて残置ロープや赤いマーカーを頼りに上がっていく。時々は振り返って清家先生がついて来ていることを確認する。
清家先生を待つ間は目についたものを撮影する。これは白猪の滝の下の段の滝の落ち口だ。
ユキワリイチゲも咲いている

山歩きの鉄人だと思っていた清家先生とまさかこんな山歩きをするとは想像もしなかった。それでも特にトラブルもなく無事に目的の上段の滝の落ち口付近に到着。私はその辺りの目ぼしいものを探しては写真を撮る。清家先生はじっと上流方面を眺めている。

イワギリソウの実
岩肌にイワギリソウの葉が見える。

今日は晴天で岩が乾いているからこんな写真が撮れるが、岩が濡れていたら、この撮影ポイントに立つことさえ恐怖に思える。
オオノ開発の工場全景が見える
あれっ、これはミヤマウズラ? 良いもの見つけた
清家先生はここから見える地形と1/25000地図を見比べて遭難した女性が歩いたであろうコースを眺めている


遺体が見つかった現場は、遺体を発見した捜索隊員しか知らないので、清家先生は何らかの方法で得た情報で現場を推測しているようだ
弁当を食べたら帰ります。ここで渡渉する必要があるが、清家先生が渡渉しているところを見るとストックに体重をかけている。あれ? 昔はそんな渡渉すると注意されたと思うが、帰りの車中でそれを言うと苦笑いしていた。

体調が万全ではない状態なので頼れるものには頼ろうということになってしまうんだろうか?
白猪峠への登山道に這い上がる途中でこれを見つけた。イチヤクソウだ。実が見える。こんな状態は初めて見たので、撮影地を白猪の滝と明記して皿ヶ嶺の植物図鑑に入れよう。
初めて見たのでコンデジで大きく写す
斜面を這い上がったらこの標識が見える。白猪峠に上がる登山道に出たのだ。
上の写真のトリミング
登山道に出たらあとは楽勝。目についたものを写しながら歩く。


キブシ
黒森峠に向かう国道494号線が見える
ダンコウバイ
ニワトコの花がもう咲いている
登山口に戻って来た


デジカメ時計=12時38分

今日は思いがけず清家先生のガイドとなって白猪の滝アドベンチャーコースを歩いて来た。理由は最初に書いたように、去年起きた遭難事件の現場をこの目で見たいと言う清家先生の強い思いが有ったから。

何故遭難したかは死亡した女性しか分からないことだが、その遠因として白猪の滝から白猪峠に上がる登山道が不明瞭な部分が有って、正しい登山道を見つけることが出来なかったことに有るのではと考えている。矢張り一度は確認のために白猪峠まで上がらないといけないな。特に唐岬の滝への分岐点付近が要注意だと思う。


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※後から追加
今日のレポートのタイトルは「白猪の滝アドベンチャーコース再び」としています。しかし初めてこのレポートを見た人にとっては「再びって何なん?」と疑問に感じる人もいるかも知れません。それで「再び」の理由を書いておこうと思って後から追加します。
レポートにも書いた白猪の滝での遭難事件の後で、このアドベンチャーコースを歩いたのは今日が初めてではありません。2回目です。それでタイトルに『再び』をつけました。
1回目のレポートも参考に見てください。ここです





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