朝、窓の外を見ていた妻が「(山に)今日行けばよかったのに」と言うので、「昨日行っとるから今日はおとなしく家におる」と返事すると、今日も行っても良いような言葉が出る。まさか2日連続で行けるとは思わなかったので、その後の買い物アッシー君は機嫌よく務める(-_-;) もちろんスーパー弁当も買ってもらう。

今日は久しぶりに山頂に上がってみたいが時間制限が厳しい。そのため山頂への最短ルートの畑野川コースで上がろう。上林トンネルを抜けた広場に停めるつもりで出発。

その前に手前にある定点観測ポイントで気になるものを写す


ミツバアケビの花
上の写真のトリミング


ミツバアケビは雌雄異花で、ここには雄花と雌花が写っている
ここに立ち寄った目的はエノキの花を見ること。この前ここに来た時に蕾を見ていたので、もう花が咲いているかと期待して来たが、まだ蕾だ。


これを見たら次のポイントに移動する。
ドライブスルーウグイスカグラ


昨日、水の元から天狗の庭に上がる途中で見たウグイスカグラはもう花が終わりかけていたが、ここはやっと蕾が出たばかりのようだ
ドライブスルーニッコウネコノメソウ


昨日は天狗の庭に上がる途中のニッコウネコノメの定点観測ポイントでカメラマンが三脚を立てて撮影中だったので、あのポイントでの撮影をあきらめた。
ついでにミズタビラコ。これも毎年ここで見ているから写せるんですね。定点観測のおかげです。

畑野川コースで上がると書いたが、車は畑野川コースの登山口ではなく、上林トンネルを抜けた広場に停める。そこでスーパー弁当を食べる。食べたら出発。

陳ケ森


デジカメ時計=11時54分
ドライブスルーアオハダの新芽
ガードレールから見下ろす位置にあるヤマボウシ
ヌルデ
おっ、ドライブスルークマヤマグミに花が咲いている
お手軽コンデジで花を大きく写そう
クマヤマグミで3枚も写真を使ってしまった。ここまでクマヤマグミにこだわるのは理由が有る。

クマヤマグミでググると愛媛県レッドデータブックがヒットし、その中に下記の記述が有る。

『日本固有種。本県久万高原町が基準標本産地(1948年山本四郎氏採取、皿ヶ峰、樅ノ木)である。別名をキリシマグミともいう。』

つまり皿ヶ嶺で発見され新種と認定されたのである。これは皿ヶ嶺の植物図鑑に一番ふさわしい植物なのだ。

クマヤマグミは風穴から竜神平に上がる途中にも1本あるが、撮影するには足場が悪く写しにくい。それに対してこのクマヤマグミはドライブスルーなので、極端に言えば車に乗ったままで撮影可能。

ガードレールのすぐ向こうにヒメヤシャブシの雄花がいっぱいぶら下がっている
上の写真のトリミング


家に帰って写真をチェックしていたら雌花が写っているのに気がついた。ヒメヤシャブシが雌雄異花なのはぼんやりと認識していたが、現場では雄花を写すことしか頭に無かったのである。
この白い花は何? マルバコンロンソウかな?
ヤマヤナギの雌花
上の写真のトリミング


お手軽コンデジでも写しておけば良かった
ヤマルリソウ
タチツボスミレ
畑野川コースの登山道沿いにあるツノハシバミ。ここでしか見たことが無いのに名前を覚えているのが不思議だ。
ノギラン 
ここで左に折れて山頂に向かう。ここをまっすぐ行けば竜神平。
オタカラコウ
バイケイソウ
クリンソウ 


この現場を見た皿ヶ嶺の花を良く知る人(3人)の意見は一致して「誰かが栽培しているんだろう」

つまり本当は自宅の庭で花を咲かせたいが、それが出来ないのでここで栽培して花を楽しんでいる?
ニッコウネコノメソウ


さっきはもう十分開いた花だったが、ここは標高が高いのでまだこんな状態
シュウブンソウ
昨日のレポートにも書いたが、1週間前の春の大雪であちこちで枝が折れたり、倒木がある。実はここに来るまでにも登山道の邪魔になるような折れた枝は剪定ばさみで切りながら来たが、この大きな木は剪定ばさみでは無理だ。大きく迂回して通過する。
コバノフユイチゴ 
花のついたアセビの枝が登山道に倒れてきている。もう折れてしまっているので剪定ばさみで切って前に進む。
山頂が見えてきた。男性が一人見えていたが、上がってみたら女性が一人いた。山頂でおやつ休憩。


デジカメ時計=13時36分
おやつが終われば山頂付近の植物図鑑ネタを写す


ツルウメモドキ
ヤマツツジ 
定点観測木のウメモドキ(雄株)


数年前までは山頂で花を見て、さあ、どんな実がなるのかなと楽しみにしていたが、いつまで待っても実がならない。なんで???と不思議に思っていた。その後、ウメモドキは雌雄異株だと知り、実がならないこの木は雄株だと分かったのである。
ヤマヤナギの雄花
アセビ
目の前の木は花をつけたアセビ。その向こうにかすんで見えるのは大川嶺。
ホンシャクナゲの蕾を探すが見つからない。目の前に有る茶色いものは去年の実の残骸だ。
すぐ近くにメギを見つけた
もう少し蕾を大きく
ヤマナシ
アキグミ
石鎚も1週間前の雪が溶けてしまって黒く見える。スカイライン終点の土小屋は大雪だったらしいね。
木の股に咲くクロフネサイシン
近寄ってみたらまだ蕾だ
森のペアダンサー
この大きな倒木を片付けるにはチェーンソーが必要だな
足元にはコミヤマカタバミが点々と咲いているが、どれも花弁の開き具合がイマイチ
今日の竜神平
竜神平をバックにマユミの蕾を写す。時間制限が有るので、これを写したらさっさと上林峠に向かう。
今日もヤマラッキョウを写す
ツリガネニンジン
ミズナラの新芽を写そうとしたが、その前にこの虫が気になった。植物図鑑に飽きたら昆虫図鑑にトライしてみる(-_-;)
ミズナラ 
あるものを探して足元をずっと注目して歩いていたらツルリンドウの赤い実を見つけた
分岐に到着。ここで右に行って上林峠に向かう。
さっきの木の股に咲くクロフネサイシンはまだ蕾だったが、ここは先週すでに咲いていた
シハイスミレ 
これはコバギボウシかな?

もう少し待って確定したら植物図鑑に入れよう
これもシハイスミレ
カタクリの花弁の開き具合が1週間前よりも良い感じ
先週のレポートにも書いたけど、このカタクリは誰かが種を蒔いたものだ。このことに対する議論が有ることは聞いている。

話を逸らすようなことを書くが、瓶ヶ森にミズバショウの花が咲くらしい(私は見たことないけど)。そのミズバショウも明らかに誰かが他所から持ち込んだものらしいが、今では人気撮影ポイントになっているとのこと。

カタクリの有名な山は愛媛にも有るが、松山から行くにはちょっと遠い。皿ヶ嶺なら松山から簡単にアクセスできる。カタクリの花を見たい人にとってはここは貴重なポイントになるだろう。ただし、花の数があまりにも少ない。今日見たのは左の花一輪と、蕾が2つ。マナーの悪い登山者(カメラマン)が簡単に踏みつぶしてしまいそうな場所に咲いている。そっと見守って欲しいと思う今日この頃(-_-;)
上林峠
以前はこのテの花はみんなエイザンスミレと思っていたが、ヒゴスミレの存在を知ってからは、その相違点である葉の付け根部分を確認するようになった。これは葉の基部が3裂しているからエイザンスミレだ。
ヤマヤナギの雄花。黄色い花粉が見えている。
ここにも折れた枝が落ちている
車に戻ってきたら隣に1台停まっている


デジカメ時計=15時19分


これならギリギリ制限時間に間に合うな
車のすぐ近くを探してスミレを写す。我が家の近所の道端にも咲くありふれたスミレだが、ここ皿ヶ嶺に限定するとこの場所でしか見たことが無い。麓から持ってきた工事用の土砂(資材)に種が紛れ込んでいましたとすぐ分かるような場所に咲いている。

今日は時間制限の厳しい中での山歩きだったが、クマヤマグミの花を見ることが出来て良かった。


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